[新聞] 讀賣新聞「のこりもの」で暖か小物 九大生デザイン、老舗が販売 2023年12月7日発行

[新聞] 讀賣新聞「のこりもの」で暖か小物
九大生デザイン、老舗が販売 2023年12月7日発行

2023年12月7日(木)に発行されました讀賣新聞で、
九州大学の学生さんと開発した
【nucca】【pocca】の事が掲載されました。

筑後織・端切れや綿活用
「のこりもの」で暖か小物
九大生デザイン、老舗が販売

九州大芸術工学部の学生たちが、
「綿入れはんてん」の製造工程で出た端切れと
余った綿を使ったマフラーなどの商品をデザインし、
筑後市にある筑後織の老舗「宮田織物」で販売が始まった。

学生らは「ものを無駄にしないことの大切さと、筑後織の良さを若い人から年配者までに広めたい」と張り切っている。

筑後市は綿入れはんてんの一大産地で、
全国シェアの9割以上を占める。

九州大は、地場産業などと連携した商品デザインの開発に
取り組んでおり、芸術工学部芸術工学科の学生たちは
数年前から、宮田織物の工場を見学したり、
製造工程で生じる端切れなどの有効活用を考えたりしてきた。

大正時代創業の宮田織物では数年前から、
筑後織の反物などの製造で出る端切れを再利用し、
図書館で借りた本を入れるバッグや小物に加工してきた。

冬に着るはんてんの製作では、
1着あたり約70グラムの綿が残り、多くの端切れが出る。
これまでは処分していたそれらの残り物を活用できないかと、
学生たちが商品デザインを検討。

久保田峻介さんがマフラー「nucca(ぬっか)」を、
田中彩生さんが手首や足首を温めるウォーマー「pocca(ぽっか)」
を考案し、同社が製品化した。

マフラーは長さ約1.2メートルで、
無地の生地に柄付きの布を縫い付け、中に綿を詰めている。
コートなどの中に羽織ってもかさばらず、
十分な暖かさを保てるよう綿の量を考えた。

「ぬっか」は「あたたかい」という筑後地方の方言から名付けた。
9月から同社の通信販売で1着8,580円で取り扱っており、好評という。

ウォーマーは、はんてんの袖付近から出る余剰部分を活用。
本体の布やひも、綿が別々に入ったキットで販売し、
購入者が簡単な作業で仕上げられるようになっている。

11月下旬、同社で開かれた「はんてんフェア」で
1セット1,500円で販売した。
当面、同社のイベントなどで販売した後、
通信販売での取り扱いを検討する。

久保田さんは「マフラーは年代に関係なく着用してもらえるデザインにした。軽くて着け心地がいいので、はんてんや筑後織への関心が広がってほしい」と話す。

田中さんは「手首や足首を温めると、体全体がぽかぽかになる。キットから作る工程も楽しんでほしい」と期待を込める。

同社の吉開ひとみ社長は「マフラーやウォーマーは、はんてんの製造で余った糸も使っている。大学生たちのアイデアを生かし、今後も『のこりもの』の活用を考えていきたい」と話している。

(掲載記事より)

掲載して頂きまして、ありがとうございました。