[半纏] 狐火(きつねび) テキスタイルの考案
2017AWの新作半纏として登場した狐火半纏。
テキスタイル考案への想いを
宮田織物のテキスタイルデザイナーが語ります。
はんてんの為に織る
宮田織物オリジナルのテキスタイル
「狐火(きつねび)」は、
はんてんを作るために織り上げた
1柄が約130cmに渡る特別なテキスタイルです。
大きな柄の中には、
妖しく燃える狐火が暗闇に浮かぶ様子をイメージし、
七宝柄を3段階に変化させ、
グラデーションの効いた
細やかなデザインを施しています。
通常の約20倍もの長さ
織機には、織柄を指示する「パンチカード」と
呼ばれるプログラムの様なカードを設置しますが、
この特別なテキスタイルをデザインする為には、
平織などの一般的な物より、
20倍近く長いパンチカードを準備します。
その長さは約9メートル近くになります。
(▼写真は、和木綿「小暮」のパンチカードです。)
宮田織物のものづくりの精神
織組織の設計、データの確認、織りつけ時の調整等
通常より多くの時間をかけ織り上げています。
これも、宮田織物のものづくりの精神である
「見えない所に手を抜かない」という想いが反映されています。
テキスタイルに表情のあるデザインを
テキスタイルに表情のあるデザインを施す為、
経糸・緯糸に通す糸の色合い、
七宝を浮かび上がらせる柄糸の
色合いの組み合わせを数十パターン試し織りし、
ベストな色の組合せを追求しました。
黒色の生地は経糸に紺、
緯糸に黒を使用し奥行のある暗闇を表現しています。
赤色の生地は経糸に黒、緯糸に赤を使用し
赤色に深みを出し狐火の妖しさを表現しています。
宮田織物のものづくりの強みが集結
宮田織物の生地は、
糸1本から選び抜くデザイン力に加え、
生地を織る際の、
織りの現場の技術力があってこそ
他社では見ることのできない
宮田織物オリジナルの生地が生まれます。
これも、生地のデザイン〜整経〜織りまでを
自社で一貫する生産体制があってこそできる、
宮田織物のものづくりの強みです。
宮田織物テキスタイルデザイナー:澤田